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わくわく3KEN
(健・賢・研)
広場
(あ~すまいりーずの読み聞かせ)
 今年度第1回目のわくわく3KEN(健・賢・研)広場は、4月26日()にあ~すまいりーずの皆さんの読み聞かせからはじまりました。
 はじめに、「くもの糸」(芥川龍之介 原作/諸橋精光 脚本・画)の紙芝居を読んでいただきました。主人公は、カンダタという大泥棒。地獄に落ちた彼の前に、御釈迦様が現れ、彼が以前に蜘蛛を助けていたことから、救いの手(クモの糸)が差し伸べられます。それにすがる彼ですが、同じく地獄に落ちた者たちも救いを求めて糸をつかんで上がってきているのが見えた時、糸が切れることを恐れ、「来るな、この糸は俺のものだ」とさけんでしまいました。すると、カンダタのいるところから糸は切れてしまいました。なんとも言えず空しい思いにさせられながらも人間の本性について考えさせられるお話でした。
 次に読んでいただいたのは「つなひき」(ジョン・バーニンガム 作/谷川俊太郎 訳)という絵本でした。ずっと昔から森に住んでいる、のうさぎとかばとぞう。かばとぞうは退屈するといつものうさぎをからかったりいじめたりするので、のうさぎはうんざり…。そこでのうさぎは「力自慢のかばとぞうにつなひきをさせよう!」と考えます。その方法はというと、かばにもぞうにものうさぎを相手に勝負するともちかける、というもの。のうさぎ相手なら当然負けるはずがないと、余裕で勝負にのぞんでくるかばとぞう。さて、勝負の行方は…。このお話は、アフリカに古くから伝わるという民話をもとに描かれた作品。堂々たる体と態度を持ち合わせたかばとぞうが、小さなうさぎに言いくるめられて奮闘する姿は何とも痛快なお話でした。
 最後は、「のどぼとけさん」(尾崎美紀 作/ささきみお 絵)という絵本を読んでいただきました。ぽかぽか陽気の日。大口を開けて昼寝中のおじいちゃんの、のどの奥に、ちらっと誰かを見つけてびっくりしたしんたろうくん。ちっちゃなおじいさんみたいな、おぼうさんみたいな…。おばあちゃんに「のどぼとけさんだよ」「いちにんまえの おとこなら、みんなすまわせているよ」と教えてもらい、「のどの奥にほとけさんがいるなんてかっこいい!」と、あこがれてしまいます。そこで、「しゅぎょう」と称して、のどぼとけさんと一緒にお出かけし、町を歩いたり、ラーメンを食べたり。男の子の「いちにんまえ」へのあこがれや、おじいちゃんと孫のいい関係が、ほのぼのとユーモラスに描かれたお話でした。
 今年度は、文章読解力を身につけるため、あ~すまいり~ずの皆さんによる読み聞かせの後に、一人一人が読書に取り組む時間も設けるようにしました。今回は初めての取り組みでしたが、全員集中して取り組んでいる様子が見られました。読み終わらない本は、引き続き家でも読んでみるよう勧めたところです。